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化膿性汗腺炎

くり返す痛いおでき

わきや鼠径部、おしりなどに、「痛いおできを繰り返している」、それはもしかしたら「化膿性汗腺炎」という病気かもしれません。「ニキビ」「粉瘤(アテローマ)」に最初は似ていますが、何個かできたり、腫れを繰り返すうち皮膚が硬く黒ずんできたり、皮膚表面に孔があいて膿が出続けたり、少しずつ症状が進行します。特に男性のおしりまわりに繰り返す場合、「有棘細胞癌」の発生にも注意が必要です。

化膿性汗腺炎とは?

化膿性汗腺炎は、「毛包がつまって膿がたまる病気」です。ちょっと前まで「慢性膿皮症」とよばれ「体質的な要因による慢性の感染症」と考えられていましたが、現在は、感染症ではなく「免疫疾患の一種」と考えられています。つまり、まったく違う認識に変わりました。おできが腫れて膿がでるのに「感染症ではない」んです。

思春期以降に発症し、ワキ、おまた、おしりや性器まわり、女性の場合は乳房の下あたりにもできやすいです。半年に2回以上、数か所に腫れを繰り返すと、化膿性汗腺炎の可能性が高いです。日本人ではおしりが最多で、おしりに痛いおできが繰り返しできると、座るときや寝ているときも苦痛で生活のQOLに直結します。

化膿性汗腺炎の治療

治療には昔も現在も、抗生剤の内服・外用が使われ、病変が小さかったり炎症が落ち着いてるときは手術で切除も行われます。2019年以降は生物学的製剤のアダリムマブが保険承認され治療に使えるようになりました(よく効く!)。治療以外では、肥満の方はダイエット、喫煙者は禁煙も大切です。食事はあまり関係ないといわれています。


当院の医療連携先

化膿性汗腺炎で広範囲切除や消化器外科との連携、アダリムマブの投与が必要と考えられる患者様は、連携施設へご紹介させて頂きます。連携先は東大病院、日赤医療センター、虎の門病院等となりますが、ご相談の上で決定しておりますのでご安心ください。

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